私たち消費者にとっての意味は?

サステイナブルコーヒーは、消費者にとっては、「安全・安心でおいしいコーヒーを、私たちだけではなく私たちの子供たちの世代も飲み続けられるように配慮されたコーヒー」と言い換えることもできるでしょう。文字通りロハス(LOHAS = Lifestyles Of Health And Sustainability)なコーヒーなのです。

コーヒーは農作物です。農園から消費者に至るまでに、様々な人の手を介します。これをコーヒーのサプライチェーンと言います。安全・安心でおいしいコーヒーを私たちが飲み続けるためには、このサプライチェーンの各段階が良い状態でつながっている必要があります。

コーヒー生豆の相場は、霜害や旱魃、ハリケーン等の天災に大きく左右され、また最近では投機の対象となって日々変化し、時としては暴落や暴騰もしばしば起きます。

暴落したら何が起きるでしょう。原料費が安くなるので消費国の焙煎業者は仕入れが楽になり、小売価格が下がれば消費者も喜ぶでしょう。しかし農園は収入が減りますから、何とかコストを下げようとして肥培管理費や精選・加工コストを減らします。施肥や剪定が適切におこなわれないと、収穫物の品質が落ちるだけではなく、木自体の耐久性が落ち病虫害が発生しやすくなります。その対策に安価な毒性の高い農薬が使われる場合もあります。それでも価格が下がり続けた場合、コーヒー生産農家は、他の作物への転作や離農せざるを得なくなり、一時的な価格低下と引き替えに、長期的な安全・安心やおいしさを私たちは犠牲にすることになってしまいます。

逆に暴騰したら何が起きるでしょう。競争の激しい消費国では、小売価格をそう簡単に上げられません。そうなるとブレンドコーヒーの場合、少しでも価格の安い低品質のコーヒーを使用し、コストを下げるようになります。また産地指定のコーヒーを販売している中小の専門店では、利幅を減らして販売するしかなく、結果的にアンサステイナブルな状態に落ち込みます。

サプライチェーンのどこかにしわ寄せが行く状況は、結局はサプライチェーン全体に悪影響を及ぼします。